借金の時効が中断されるとき
借金の時効が中断されるのは、大きく分けて3つのパターンがあります。すなわち、「請求」、「差押え・仮差押え・仮処分」、「承認」の3つです。
請求というのは、主に裁判上の請求のことを指します。確定判決または確定判決と同一の効力を得ることを目的としてなされる行為です。裁判によって債権が確定されるので、それ以後は時効が10年に延びてしまいます。
さらに、債権が確定されてしまえば、いつでも強制執行をされてしまいます。強制執行として主なものは、給与の差し押さえです。給与を差し押さえられてしまえば、会社にも連絡が行きますので、経理手続きなどで会社にも迷惑をかけてしまいます。 内容証明郵便による催告は、時効を6ヶ月先延ばしにする効果がありますが、その6ヶ月の間に裁判を起こさなければ効果はなくなります。
差押え・仮差押え・仮処分は、いずれも裁判によって債権が確定された後の手続きです。裁判によって債権が確定されれば、時効は10年に延びますが、放置しておけば時効は進行していきます。差押え・仮差押え・仮処分のいずれかの手続きをすれば、時効は中断され、その時点からまた10年間のカウントが始まります。 承認による時効の中断が最も多いかもしれません。
承認というのは、債務者が債務の存在を認めた場合のことです。具体的には、支払猶予の申入れ、一部の弁済、利息の支払いなどが承認にあたります。たとえ口頭であっても、「支払いを待ってください」とか、「いつまでに支払います」などといって債務を承認すると、時効はリセットされます。
また、借金を一部でも返済することは、債務の承認にあたることにも注意が必要です。 これらの時効の中断事由は、時効が援用されるまでは有効です。5年もしくは10年が経過していても、時効を援用するまでは借金の返済義務は残ったままです。債権者から「100円でもよいので返済してください」と言われて、「もう時効は来ているし、100円くらいならいいよ」と言って返済をしてしまうと、債務の承認にあたるので、時効がリセットされてしまいます。
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